農産物輸出促進対策委、米国市場ヒアリング実施—自民党

 自民党の農産物輸出促進対策委員会が10日、党内で開催され、米国事業者からのヒアリングを行った。米国の現地事業者として、共同貿易(株)(ニューヨーク)とMitsuwaマーケットプレイス(ロサンゼルス)がオンラインで出席した。
 冒頭、上月委員長は「米国の輸出実績においては昨年、中国や香港に次ぐ第3位の輸出先国となっていて、対前年比でいうと40%伸びている。大変重要な市場であるため、現場の生の情報をしっかりききたい」と述べた。
 共同貿易(株)によると、昨年からコンテナ不足による影響で日本からの商品供給が十分にできていない。さらに、本年度は西海岸の港湾の労使交渉が始まることも踏まえ、十分な輸出ができないだけでなく、価格も高騰し、レストランでは米国現地の商品に切り替えざるを得ない状況になっている。一方、和牛などは人気商材となっているため、同社では、和牛を安定供給できるよう冷凍コンテナ便での輸送を開始した。
 ニューヨーク(米国)の輸出市場として「地産、部位、ランクの選択の増加」「豚肉や鶏肉の輸出」「畜肉エキスを使用した商材の輸出」によって輸出量の大幅増加の可能性がある。一方、米国ではすでに多くの日本食材が現地生産されている。たとえば、現地の大きな米系スーパーやレストランチェーン店などは使用量が大きいため、同じ商品であってもコスト安で品質も良く、安定供給できる現地生産メーカーと直接取引することが多い。このボリュームゾーンに入るには、現地生産では対応できない日本の技術、味、独自性をもった商品のアピールが必要になる。このことから、課題として「規制緩和」「輸出促進イベント」「日本国のアピール」をあげた。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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