2020年の牛肉輸出量を振り返ると、昨年1〜12月の累計は484万4,659kg(前年比11.6%増)となり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界的に生活様式が大きく変わった年であった中、前年を上回った。
新型コロナの影響が大きく拡大した上半期こそ低迷したものの、下半期からは急回復したのち、前年同月の数量を大きく上回る月が続いた。外食向けから小売向けへのシフトやECサイトでの取引、ブロック肉からカット肉での流通形態変更など、輸出先国からの要望に柔軟に対応することができた企業が大きく輸出量を底上げしたことがうかがえる。また、アジアでは新型コロナの感染が落ち着いてきた国、甚大な感染爆発とはならなかった国もあり、そうした国ぐにの内需も輸出需要を支えたか。昨年の輸出量を月別でみると、1月は21万7,855kg(前年同月比15.4%減)と一昨年の12月である前月から減少。例年1月は数量が少ないものの、従来は2月以降徐々に輸出量が上向きとなるが、ことしは2月が30万5,510kg(8.7%減)、3月が25万3,036kg(34.3%減)、4月が25万7,608kg(29.3%減)、5月が23万4,083kg(12.1%減)と停滞が続き、新型コロナウイルスによる末端需要の減少が影響していることは間違いない状況だった。ただ、6月からは44万6,506kg(30.9%増)と急回復している(続きは食肉速報に掲載)
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