農水省はこのほど、野上浩太郎農水大臣の年頭所感を公表。農相は「新型コロナウイルス感染症により、農林水産業・食品産業を含むわが国の経済・社会に大きな影響が生じている。また、令和2年7月豪雨などの災害の発生により、農林水産業も大きな被害を受けた。これらに加えて、豚熱や鳥インフルエンザなど家畜伝染病も発生し、対応が続いている。このような大変厳しい状況のもと、現場で尽力されている方がたには本当に頭の下がる思いであり、影響や被害を受けられた皆さまが1日でも早く日常を取り戻せるよう、本年も全力で取り組んでいく」と抱負を語るとともに、「国内の食市場が縮小する一方で、世界の食市場は今後大幅に拡大することが見込まれる。こうした中で、農林漁業者の所得向上を図るためには農林水産物・食品の輸出の促進が重要であるため、2030年の輸出額5兆円の目標の達成に向け、昨年11月に取りまとめた『農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略』に基づき、マーケットインの発想で輸出にチャレンジする農林水産事業者の後押しや、『農林水産物・食品輸出本部』を最大限活用しつつ、省庁の垣根を超え、政府一体となって輸出の障害を克服するための対応の強化などを図っていく。昨年12月には、農林水産政策改革のグランドデザインである『農林水産業・地域の活力創造プラン』を改訂し、輸出拡大実行戦略を同プランにも位置付け、さらなる輸出拡大に向けた施策の充実を図るとともに、ポストコロナに向けた農林水産政策の強化として、必要な検討を進めていくこととした」と輸出の強化に意気込んだ。
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