自民党は14日、党内で農林・食料戦略調査会、農林部会、農政推進協議会合同会議を開き、農林関係予算および組織・定員について議論した。
それによると、令和2年度農林水産関係第3次補正予算は総額1兆519億円(公共=4549億円、非公共=5,971億円)とし、内訳は「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づく施策の実施として3220億円、ポストコロナに向けた地域・社会・雇用の好循環の実現として3533億円、防災・減災、国土強じん化と災害復旧の推進として3,658億円、農林水産業の生産性向上、農山漁村の活性化などの推進として128億円とした。
このうち、主な畜産・食肉関係の予算は、2030年輸出5兆円に向けた事業として、「官民一体となった海外での販売力の強化」に37億円、「輸出業者や製造事業者などが複数で事業共同体を形成して行う機材の導入、PR活動を含む海外展開の取り組み」に4億円、「輸出先国の規制や需要に対応した産品の育成・展開への取り組み」に15億円、「産地から輸出先国までの一貫したコールドチェーンの構築」に5億円、「輸出先国の規制やニーズに対応した畜産物の販売を強化するため、生産者や輸出業者、食肉処理業者などで事業共同体を産地で形成し、米国・EU向けのと畜方法により発生する血斑(けっぱん)の低減、鶏肉などのサルモネラ菌の低減などの課題解決のための取り組み」に22億円、「輸出先国における制度、市場情報などの収集・分析・提供、HACCP施設の認定の迅速化など」に16億円、「加工食品などの輸出の拡大を図るため、加工施設などの整備目標に即し食品製造事業者らによるHACCPなどに対応した施設改修・機器整備の支援や農畜水産物の輸出拡大に必要な集出荷貯蔵施設、コールドチェーン対応型の卸売市場などの整備を支援等」に226億円、「日本の強みを守るための知的財産対策の強化」に22億円などとしているほか、畜産・酪農収益力強化総合プロジェクトの推進として「輸出の拡大に向けた和牛の増産などを進めるため、増頭奨励金を交付するとともに乳用後継牛の確保のための性判別精液の活用を支援など」に156億円、「畜産クラスター事業」に481億円、「加工施設再編等緊急対策事業」に16億円としている(続きは食肉速報に掲載)
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