自民党の農林部会などの合同会議が17日、党内で開かれ、JAS改革法案(農林物資の規格化等に関する法律等の一部を改正する法律案)が賛成多数で了承された。出席した議員からは国際的に通用する規格を望む声が相次ぎ、これを受け、小泉進次郎農林部会長は改めて骨太PTでフォローアップの機会を設ける意向を示した。
JAS改革法案の背景には海外市場で食文化や商慣行が国や地域によって異なる中、取引上必要な情報や信頼は規格・認証により担保されていること、輸出力強化にあたっては、規格・認証を活用し、海外の取引先などに訴求していくことが重要・有効であることをあげている。
そのため、取引における説明や証明、信頼の獲得を容易にし、海外取引の円滑化や国際競争力の強化に寄与するよう、戦略的に規格を制定・活用できる枠組みを整備し、これを足がかりとして国際規格化を推進するとしている。
農水省の井上宏司食料産業局長はすでに国際規格がある中で新たにJAS規格をつくる意味について「すでに国際的に広く通用しているような規格がある場合には取引先にそれが優先的に調達されるように規格を認証することが重要であるが、実際いま、公的規格、民間規格両方みても、国際規格は全体を網羅しているものがあるわけではない。日本の強みをアピールするための多様な規格を定めて、もともとある規格をとるだけでなく、新しい規格を日本発でつくっていくことも重要と考えている」と説明した。
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