全肉連が惣菜コンテスト開催、大臣賞は「ひね鶏の大葉ナゲット あんかけ」

 全国食肉事業協同組合連合会(村上幸春会長=写真)は11日、東京都豊島区の学校法人後藤学園武蔵野調理師専門学校で「令和6年度食肉惣菜創作発表会ミートデリカコンテスト全国大会」を開催した。食肉販売店での新しい食肉総菜の開発を目的として、応募があった1321点の中から地方予選を勝ち抜いた各道府県の参加者が一堂に会し、国産食肉を主材料とした新しい総菜レシピのアイデアを競い合った。なお、同大会は農水省畜産局、独立行政法人農畜産業振興機構(alic)の後援と、道府県食肉事業協同組合・連合会の協力の下で実施されている。
 主催者を代表して、全肉連の村上会長は表彰式で「大会の趣旨、関係者の意見などを踏まえ、食肉店らしい総菜という点で、今回は審査基準の見直しをしたが、その結果、これまで以上にどの作品でも創意と工夫にあふれた提案がなされ、素晴らしいものばかりとなった。今後もこうした取り組みが継続され、食肉総菜の魅力を消費者に知ってもらうことで、小売店の活性化とともに、食肉の消費拡大に少しでも貢献できればと期待している。全肉連では本日の作品を参考に、食肉店で販売してほしい総菜として、レシピの開発に取り組んでいきたい」とあいさつした。
 競技は、店頭で販売される4パック分の量を材料費2千円(牛肉を含む場合は2,500円)以内、調理時間60分以内という条件の下で実施。審査委員長を務めた後藤学園の中村昌次理事に加え、NHKエデュケーショナルコンテンツ制作開発センター生活グループの矢内真由美チーフ・プロデューサー、㈱Studio coodyの浜田陽子代表取締役、料理研究家のきじまりゅうた氏が、食肉の特性を生かした味やアイデア、普及性などを総合的に審査し、入選作品を選出した。なお、参加者が作品のポイントなどを語る発表会ではお笑いコンビのエイトブリッジ(別府ともひこさん、篠栗たかしさん)、俳優・タレントの大島璃乃さんがMCを担当した。
 審査の結果、27人の地区代表のうち、「ひね鶏の大葉ナゲット あんかけ」を出品した兵庫県代表の木村綾花さんが農林水産大臣賞に輝いた。木村さんは「ひね鶏は卵を産み終えた鶏のことで、産卵後は処分されることが多い。食品ロスの削減やSDGsのためにもひね鶏の魅力を広く知ってもらいたいと思い、使用した。ひね鶏は少し硬いので、ヨーグルトに浸けることで軟らかくした」と説明。実食した矢内審査委員は「すぐにでも商品化できるような完成度の高さを感じた。SDGsの取り組みとしてひね鶏を使うなど、消費者や食肉店に対して未来に向けた投げかけをするような良いレシピだ」とコメントした。
 そのほか、農水省畜産局長賞に秋田県・丹羽萌愛さんの「和風ハニーバターおやつチキン」、農畜産業振興機構理事長賞に神奈川県・峯田慎さんの「やまゆりポークのシャリアピン煮込み」、全肉連会長賞に福島県・石井汐菜さんの「たこ焼き風鶏団子」が選ばれた。さらに、審査委員特別賞も4作品選出された。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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