JA宮崎中央会の栗原俊朗会長らは17日、坂本哲志農水大臣に対し、「国産畜産物の需要拡大に関する緊急要請」を行った。
昨今の肉用牛における子牛価格の下落は続き、短期的には繁殖経営が逼迫し、中長期的には肉用牛生産基盤全体が弱体化するという負の循環に陥りつつあることから、肥育経営・繁殖経営の継続のため、セーフティーネットの強化と関係予算を確保するとともに、さらなる需要拡大喚起策の拡充を要請した。
栗原会長は、「農業全般が厳しい状況にあるが、畜産はここに来て継続できるかという思いがしている。畜産農家が継続できなければ、その地域がなくなるという心配もある。われわれJAグループもしっかり取り組むが、今後も国の支援、指導をお願いしたい」と述べた。
また、同席した生産者からは「和牛肉が売れていない。枝肉の販売先がみつかっていない状況が続いている。売れる見通しがあれば、厳しくても頑張ろうという気持ちになるが、そこに至ってない」「牛の価格について、先行きが見通せるような状況になればやりがいもあるが、現状は先が真っ暗である」と思いを伝えた。
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