農水省はこのほど、連休期間における家畜防疫対策の徹底について、各都道府県知事に通知を発出した。
高病原性鳥インフルエンザについては、昨年11月25日以降、9県10事例が確認されているが、4月に入っても国内の野鳥におけるウイルス検出事例が散見されており、依然として警戒が必要だ。豚熱については、北海道および九州を除いて、野生猪において広く浸潤している。アフリカ豚熱や口蹄疫については、中国、韓国などの近隣国を含むアジア地域で確認されている、インバウンドが回復しアジア地域からの入国者が一層増加しており、わが国が輸入を禁止している肉製品などを含む入国者の携帯品や国際郵便などを介して、これらの疾病が侵入するリスクは非常に高まっている。
これから大型連休を迎え、わが国と諸外国との人の往来や国内における人の動きが活発化することから、水際対策の強化と、農場の飼養衛生管理の徹底などの家畜伝染病の発生予防対策および発生時における迅速な防疫措置による適切なまん延防止を図る必要がある。
これらを踏まえ、農水省は(1)農場への病原体の侵入防止、異状の早期発見(2)家畜伝染病の発生予防に関する旅行者などへの注意喚起(3)大型連休中における迅速な防疫措置に必要な都道府県などにおける体制等の確認—について万全を期すよう、畜産関係者、市町村、関係機関および関係団体への周知、指導を要請した。
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