全国食肉事業協同組合連合会(村上幸春会長)は22〜23日、令和5年度食肉加工製造技術研修会を、千葉県市原市の㈱小野商事で開催した。令和5年度食肉流通機能強化事業として実施されたもので、低需要部位の有効活用による高付加価値製品の開発、販売品目の多様化に伴う経営力向上、商品化技術の普及などを目的としている。
開会のあいさつでは、全肉連の岡史郎業務課長が「平成15年度から続いているこの研修会はことしで20回目を迎え、長きにわたって開催されてきた。組合員の方がたの肉屋で低需要部位を使った付加価値製品製造、商品の多様化といった経営改善に役立てていただきたく、実施している。長年やってきた中で成果も出てきている」と話した。
今回講師を務めたのは、(有)グロースヴァルトの社長で一般(社)全国食肉製品文化協会の会長でもある佐野友俊氏、同社の専務取締役で同協会の専務理事の佐野弘行氏、リンデンバームの吉田英明氏、シュタンベルクの久保弘樹氏の計4人。
全国各地の食肉関連企業に勤める16人がこの研修会に集まり、小野商事のテストルームで加工機を実際に使用しながら、説明と実演が行われた。参加者はその作業工程の見学や体験、試食を通じて、ブーラトヴルストやアウフシュニット、パテやテリーヌなどのシャルキュトリ、さらには野菜由来の発色剤を使ったソーセージといった、20種類を超えるバリエーションの食肉加工製造を学習。講師陣の実演を参考に試作をしながら、そのノウハウや商品づくりを積極的に学んだ。
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