全農は29日から、「和牛消費喚起キャンペーン」を展開する。キャンペーンに先だち、28日にはお笑い芸人のなかやまきんに君さんをゲストに迎え、メディア発表会を東京都千代田区のJAビルで開催した。
物価上昇などの影響により、消費者の生活防衛意識が強まる中、牛肉消費が豚肉や鶏肉に移行しており、中でも高級品のイメージが強い和牛の需要が縮小。一方、生産コストの高止まりが肉牛生産者の経営を直撃しており、とくに子牛を育成する繁殖経営は深刻な状況に陥っている。JA全農では、グループをあげて生産基盤対策に取り組んでいるが、今回合わせて「ちょっといい日に和牛を食べよう!」をテーマに、和牛を身近に食べてもらえる消費喚起キャンペーンを企画し、和牛の国内消費量の拡大と、和牛生産者にエールを送る取り組みを緊急的に実施する。
発表会では、全農の桑田義文代表理事専務がなかやまきんに君さんを和牛応援団長に任命した。きんに君さんは「牛肉は、筋肉づくりをする人にとっては欠かせない食材。タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されているが、そのバランスが非常に良い。それ以外の栄養素であるビタミンB12やミネラルの亜鉛とか鉄分がバランスよく含まれており、さらに和牛の特徴であるサシの脂身にはカルニチンも含まれている」とボディビルダーならではの深い知識を披露。一方で「和牛はおいしく、素晴らしい食材だが、価格的にはほかの肉より少し高いのでなかなか日常的に食べられていない。しかし、食事は体に栄養を与えるだけでなく、心にも栄養を与えることが大切。おいしく、心も満足できる食事には、和牛は最適な食材だ」とコメントした。さらにこれまでで一番おいしかった和牛について、ボディービル大会優勝後に自ら焼き上げた和牛のステーキをあげ、「がんばったあとにご褒美で食べる和牛は最高。皆さんも誕生日や記念日など『ちょっといい日』にぜひ和牛を食べてほしい」とPRした。
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