量販店の食肉マーケット展望—頻度品中心の売れ、内食需要安定

 量販店精肉部門の年末商戦はおおむね前年実績を上回り、外食など業務用需要が徐々に回復傾向にある中でも、内食需要が引き続き安定していることを示した。
 傾向としては客数減・単価増という近年の流れを引き継いだが、とくに帰省者が多かった地方の店舗では客数が増加したケースも散見された。一方、年始についてはGMSなど大型の商業施設は元日から営業していたため集客も順調だったが、食品スーパーの業態では3日まで休業していた店舗も多い。
 そのため、地域によってはGMS業態に需要が偏り、客数増につながったパターンもみられる。ことしは年始の休みが短かったため、三が日以降は頻度品中心の売れ行き。毎年の傾向ではあるが、成人の日以降は一気に消費が冷え込む。
 業績はおおむね前年並みで推移することが見込まれるが、より安い商品を求めるニーズに合わせ、単価ダウンが進む可能性もある。昨年からの流れでもあるが、相次ぐ食品の価格改定やエネルギー価格の上昇などから消費者の節約志向は強く、年末などハレの日には高単価商材もそれなりに動くものの、平常は「必要な分を必要なだけ」買い、価格もリーズナブルな商品群に偏る。
 客数増が見込みづらい中、2月は節分、バレンタインデーといったイベントに絡めてどこまで客数を維持できるかがカギになりそう。ただ、節分に関しては恵方巻きなどの調理食品のシェアが高まるほか、バレンタインデーも特段肉の消費が伸びるイベントではない

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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