自民党は1日、党本部で生産者団体も出席した第1回畜産・酪農委員会(伊東良孝委員長)を開催した。
冒頭、小寺裕雄事務局長が11月26、27日に行った熊本県、佐賀県の現地視察について報告。熊本県では家族5人と研修生1人で営む黒毛和種の繁殖経営の児嶋農場、佐賀県では県内最大規模の黒毛和種繁殖肥育一貫経営、中山牧場を視察。伊東委員長、武部新農林部会長、小寺事務局長のほか、坂本哲志衆議、松村祥史参議、馬場成志参議、古川康衆議、山下雄平参議が参加し、両県で養豚一貫経営、肉用鶏農家、酪農家とも意見交換会が行われた。
意見交換会では、畜産物価格などについては「繁殖農家の経営に直結する肉用子牛生産者補助金について、保証基準価格の引き上げをお願いしたい」、経営安定対策では「クラスターやマルキンの十分な予算確保と着実な運用をお願いしたい」「キャッシュフローが厳しい畜産農家のため、資金調達の支援をお願いしたい」、飼料関係では「配合飼料価格安定制度について、長期間にわたる価格高騰にも対応できるようにしてほしい」などの要望が出された。
また、関連予算関係では「和牛肉保管事業など、枝肉価格安定のための対策をお願いしたい」「畜産クラスター事業について、補助率の引き上げ、着工までの期間短縮をお願いしたい」「中山間農業が存続できるよう、基盤整備や機械導入に対する充分な支援をお願いしたい」、食料安全保障関係では「飼料価格や肥料価格が高騰し、農家の高齢化や後継者不足が進んでいることを踏まえ、先を見据えた対策を検討してほしい」、家畜防疫関係では「豚熱について、十分な量の経口ワクチンの集中散布や猪削減のための予算確保をお願いしたい」「鳥インフルエンザについて、消石灰散布を行うための機械導入支援をお願いしたい」などの意見があったと報告された。
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