鹿児島県の塩田康一知事らは21日、農水省に令和5年度「政府等の予算編成等に関する提案事項」を提出した。主な要請事項として、「農林水産物の輸出拡大に向けた地方の取り組みへの支援」「肥料価格高騰の影響緩和対策」などが示された。
同県では、国際的な経済連携協定の進展、コロナ下における輸出先国のニーズや経済活動の回復状況を踏まえながら輸出に意欲的な生産者や産地の形成など、輸出拡大に向けた取り組みを積極的に展開していることから、「農林水産物の輸出拡大に向けた地方の取り組みへの支援」について、農林漁業者の所得向上と雇用の確保など、輸出促進が活性化に資する取り組みとなるよう次のとおり提案した。
農林水産物の輸出拡大に向けて、輸出が容易に行えるよう、中国向けの牛肉や、中国、台湾、米国、EUおよび豪州など向けの豚肉等にかかわる動物検疫条件の整備の働きかけなど、2国間協議を加速すること。
そのほか、農畜産物の輸出先国の規制やニーズに対応した食肉処理施設などの施設整備に必要な予算を確保することや国際水準GAP認証取得にかかわる生産者への支援措置についての予算額の確保等が盛り込まれた。
これを受け、下野六太農水大臣政務官は「現在、不利な条件がいろいろと重なっているが、農水省としてもできる限りの支援を行っていきたい」と述べた。
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