食肉通信社ではこのほど、新刊書「牛枝肉・牛部分肉の見方〜食肉のプロフェッショナルを育てる〜シリーズ」の販売を開始しました。
この本は、牛枝肉・牛部分肉の各方面のプロに幅広くきき取りを行い、各関係者が評価する牛枝肉、牛部分肉のポイントについて、分かりやすくまとめたものです。
各評価ポイントを牛枝肉・牛部分肉のカラー画像とともに詳細に記載し、業界未経験者でも優しく牛肉について理解できるものとしています。知識を深め、バイヤーとして精通するための「鑑識眼」を養うことを目ざすものです。
食肉産業は近年、従事者の高齢化と産業構造のシステム化に伴い、かつての職人技術が失われつつあります。また、人手不足の中で、人材確保は急務となっております。食肉に高い関心をもつ従事者が多く参入され、そして深く関心をもって長く従事する環境づくりが望まれます。
この本では、そうした失われつつある技術の継承を図り、主に口伝えされてきた牛枝肉・牛部分肉を適切に評価する「目利き」の技術を、口伝えではなく、書物として分かりやすく解説することを目的に制作を進めてきました。
対象者として①食肉産業新入社員の入門書②食肉専門店、量販店、外食店担当者が取引先との説明などのやりとりで活用③食肉市場関係者が、バイヤーが求める枝肉を適切に把握するために活用④生産者が、バイヤーが求める牛づくりに活用――など、牛肉産業に従事するあらゆる関係者を読者として想定しております。
食肉産業のさらなる発展のためにも、多くの従事者が高い関心をもち、より簡単に深く、牛肉に関する知識をもつことで、さらなる食肉産業の発展に寄与できればと考えております。
取材企画として「さらなる畜産振興に向け、食肉市場の利用拡大に期待」と題し公益社団法人日本食肉卸売市場協会の小川一夫会長、「脂肪質評価広がる、測定装置の開発で進展」として家畜改良センターの入江正和理事長へのインタビューを収録しています。
ガイダンスでは「格付からみる牛枝肉の見方についてきく」として、公益社団法人日本食肉格付協会の芳野陽一郎専務理事に取材し、各データを踏まえた昨今の食肉情勢についてまとめています。
体裁はB5判、90㌻、カラー。定価3千円(税込み、送料別)。