流通センターが研修会、小野氏がコロナ下の食肉を解説

 日本食肉流通センターは3日、センター内で令和3年度第2回研修会を開き、コロナ下の食肉について最新情報を提供した。
 冒頭、小林裕幸理事長はセンターの新部分肉流通施設G棟について「予定では3月いっぱいで完成し、4月1日から引っ越しが始まり、5月1日から正式に開業する。冷蔵庫の温度は急に下がらないため、3月の初めからは冷蔵庫の温度を少しずつ下げていく冷やし込みの作業をしている。事務棟も4月の下旬から5月にかけて新棟の3階に引っ越す。おおむね順調に進んでいる」と状況を説明した。
 講演に移り、センター情報部の小野雄平課長代理(写真)が「コロナ下の食肉をめぐる状況について」を演題に講演。解説によると、新型コロナにより食肉を取り巻く環境は一変し、和牛チルド「4」(肉質等級が4の枝肉からつくられた和牛部分肉)の価格は、2020年前半にコロナの影響により低下し、同年後半から回復した。取引量は20年4月から価格とは逆にロインとヒレが急激に増加。この動きは交雑牛などにはなく、農水省の対策などが影響していると考えられる。
 交雑牛チルド「3」(肉質等級が3の枝肉からつくられた交雑牛部分肉)の価格は、多くの部分肉で20年前半に低下する和牛と同様の動きがみられた。ロインとヒレ価格は低下して推移するが、21年12月にはホテル、外食の需要回復もあり上昇した。
 乳牛チルド「2」(肉質等級が2の枝肉からつくられた乳牛部分肉)の価格は、ヒレ、ロインで以前の水準まで回復していないことなど、和牛と異なる動きがみられた。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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