農水省はこのほど、国際的なコンテナ輸送の需給ひっ迫などを背景とした輸入粗飼料の供給状況に対応した技術指導の徹底について通知を発出した。
最近の粗飼料の輸入を巡っては、2020年後半以降の中国から米国向けのコンテナ輸送の急拡大や乾牧草の主要輸出港である北米西海岸の港湾における貨物の滞留などを背景として輸入遅延などが発生した。とくに、米国からの輸入量が昨夏以降減少したため、カナダや豪州からの輸入で代替することにより、21年の年間の粗飼料輸入量は前年並みとなったものの、不安定な供給状況が生じている。このため、輸入粗飼料への依存度が高い一部の地域から、粗飼料の安定供給を求める声が寄せられている。
世界的なコンテナ物流の状況を踏まえると、当面は粗飼料の輸入遅延の改善が見込めず、需給もひっ迫基調で推移する可能性があるため、粗飼料の安定的な確保のために、留意すべき事項について北海道農政事務所、東北農政局、内閣府沖縄総合事務局に向けて発出した。
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