[ことしの豚価予想]年間平均530円前後か、コロナ依然不透明

 21年は前年から続くコロナ禍での新たな生活様式が消費者にも定着。Eコマースの拡大など、流通の形態にも変化がみられた。また、輸入豚肉の供給は不安定といえる1年であった。コロナの影響による生産の遅れや世界的な物流の混乱、さらに温暖化の影響で異常気象による災害なども続出した。22年もさまざまな波乱要素をはらんでいる。
 1〜3月は、基本的に相場は安値が予想され、400円台が基本線となるとみる。コロナの先行きも依然不透明であり、日常生活では消費者の財布のひもは固い状況が続きそうだ。1月は470〜480円での推移か。2月はさらに低迷して460円、3月も安値を引きずったまま、相場が動き出すとは思えず、上昇したとしても400円台半ばから後半にとどまりそうだ。
 4月は年度替わりの時期でもあり、オミクロン株などコロナの状況次第ではあるが、この2年間は自粛されていたイベントなど、〝リベンジ消費〟などが高まれば、外食中心に需要が伸び、荷動きも活発になることが予想される。500円は超えてくるとみられる。5月は連休明けから徐々に出荷頭数が減少傾向になるとみられ、月前半と後半では大きく相場も変わっていきそうだ。連休中の消費動向にもよるが、豚肉自体はある程度安定した需要が継続するとみられ、一時的には600円に乗せてくる可能性もある。月平均では550円前後か。6月、7月は年間を通して最も出荷頭数が減少していく時期でもあり、また猛暑が予想される中で、出荷段階で増体がうまくいかないケースなどもみられる。ともに600円を超える高値相場となりそうだ。
 8月は例年、旧盆以降に出荷頭数が回復してくる。ただ、近年は猛暑の影響で増体が思うように進まず、下旬以降も頭数はなかなか増えてこないことが多く、相場はそれほど下がらない。多少は軟調になったとしても、570〜580円の高値水準か。9月は下旬の彼岸が相場の分岐点となるが、8月同様、ここ数年は思うように出荷体制が整ってこないのが現状。シルバーウイークなどの連休前には出荷頭数が一時的に増加するタイミングもあるが、月全体でみれば500円台半ばのしっかりした相場傾向か。ただ、5月同様、月の前半と後半でかなり価格差が出てくる可能性がある(続きは食肉速報に掲載)

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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