自民党の食料産業政策委員会、農産物輸出促進対策委員会、農林・食料戦略調査会、農林部会合同会議が4日、党本部内で開かれ、加工食品の輸出促進に向けた政策提言案についての取りまとめ案を了承した。
わが国の食品産業は、農林水産業と消費者の間に位置し、国民の多彩な食品を供給し、特色ある食文化を創造するとともに、全国各地で、多くの雇用を支え、地域の経済をけん引するきわめて重要な産業である。しかし、食品産業を取り巻く状況をみると、今後の人口減少・高齢化の急激な進展に伴い、国内の食市場の規模縮小の影響を大きく受けるとともに、労働集約型の産業構造であることから、労働力確保が一層困難になることも危ぐされる。さらに、経営者の高齢化が進む一方、次世代への事業承継が円滑に行われているとはいえず、これまで培ってきた優れた商品、貴重な技術、食文化が消滅するおそれに直面している。
世界のマーケットに目を向ければ、加工食品市場を含めて大きな伸びが見込まれており、足元でも、わが国の加工食品輸出は8年連続で増加している。2030年5兆円目標のうち加工食品が2兆円を占める中、わが国の加工食品は地域の食文化を反映する魅力ある商品が多く、潜在的な輸出可能性があるものも多い。また、日本食のグローバル化により海外に製造・販売拠点を設ける企業も増加しており、海外の食市場における日本の食品産業の存在感も増しつつある。日本の食品産業が将来にわたって持続的に発展していくためには大手企業も地域の中小企業も、あらゆる事業者が海外の旺盛な需要を取り込み、利益を得る構造に転換を図っていくことが急務である。これらを踏まえ、同会議で了承された提言の概要は以下のとり(続きは食肉速報に掲載)
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