日本最南端の銘柄牛「石垣牛」の振興と向上を図り、ブランド保持、高揚および全国へ消費拡大を促進することを目的に、石垣牛流通協議会の設立総会が4日、東京都千代田区の都道府県会館で開催された。総会は新型コロナウイルス感染対策に万全を期し、50人の参加者に対してソーシャルディスタンスを保つために160人収容の会場で行われ、参加者は記念撮影時を除いてマスク、フェイスシールドを着用し、消毒を徹底。第1部では発起人総会、第2部では令和3年度総会を開催し、石垣牛の流通・販売などの検討および実施や積極的な認知活動の実施などの事業計画、運営役員選任、チェックオフ制度導入など全議案が承認された。同協議会の運営は業種代表の理事会(流通事業者)によって行われる。会員は高級百貨店、専門店、高級量販店、通信販売事業者、ホテル・旅館業、外食事業者、食肉卸売業、食肉処理事業者、顧問・アドバイザーの各代表者。会長には食肉卸売業を代表し、(株)ニイチク取締役の植村光一郎氏が就任した。
発起人を代表してあいさつしたニイチクの山田彰男社長は「食肉業界はこれまでもBSE、O157、口蹄疫、東日本大震災原発事故などがあり、現在はコロナによる自粛経済の荒波の中で経営のかじ取りが求められている。こうした中でいつも感じるのは、生産から消費者に届く物流は一方通行が多く、情報共有が希薄だということ。これは川上の生産者にとって重い負担だ」と指摘。「石垣牛の生産維持、増頭のために流通機構を構築し、販売者と連携をとり、肥育部会にフィードバックしていきたい」と述べた。
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