自民党は10日、党内で政調、農林・食料戦略調査会、農林部会、畜産・酪農対策委員会合同会議を開き、牛マルキンの検証などについて議論した。
牛マルキンは昨年5月支払分から、標準的販売価格をこれまでの県別算定から地域ブロックでの算定に変更。このあと、昨年8月支払分からはブロック算定を継承しつつ、標準的販売価格が全国平均に比べて著しく高い価格となっている都道府県についてはブロック別算定から除き、単独で算定を行っている。ブロック別算定方法は、販売価格が平準化されてモラルハザードが生じにくいというメリットをもつが、一部各県の実態が反映されない部分があるというデメリットをはらんでおり、同算定の検証も行われていた。
農水省は検証の方向性を示し、「市場価値の下落よりも相対価格の下落が大きくなる」というモラルハザードを防止する効果について見定め、いくつかの県では牛マルキン算定価格の見直し後、月によってバラツキはあるが、市場価値と相対価格の差が縮小していることから、販売価格の地域ブロック化の効果があったことを提示した。ただ、ブロック(グループ)の形成の仕方についてさまざまな意見が出ていることから、現行の地域ブロック以外にさらに良い方法がないかも検討を行った。
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