新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向となっており、とくに東京都では7月に入ってから連日多くの感染者が出るなど、懸念されていた〝第2波〟が現実のものとなりつつある。こうした事態により、ようやく人の姿が増えつつあった飲食店などでは再び厳しい状況に追い込まれている一方、量販店などでは引き続き強い内食傾向が底支えし、堅調な需要が継続。例年同様、出荷頭数が減少する中、輸入物の生産減少や価格高騰などもあり、枝肉相場は実需以上の高値で推移している。
東京食肉市場の6月の月間加重平均をみると、上物が624円、中物も603円と、5月に続いて「上」「中」ともに600円超えとなったが、7月はそれを上回る相場展開となっており、700円を超える日もみられた。全国と畜頭数は6万頭を割り込む日も多く、PEDや種付不良の影響などもあって頭数はなかなか増えてこない。また、長梅雨が続きなかなか気温が上がらなかった昨夏と比べると、気温が比較的高い日も多く、猛暑日もみられ、今後の肉豚の生育への影響も懸念される。農水省の肉豚生産出荷予測(6月24日発表)によると、7月の出荷頭数は129万頭と、前年同月からは5%の減少を予測している(続きは食肉速報に掲載)
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