公益(社)日本食肉市場卸売協会(小川一夫会長)は26日、東京・千代田区のホテル・ジュラクで第60回定時総会を開催。新型コロナウイルス感染防止の観点から、総会は小川会長ら最小人数の出席で行われた。令和元年度決算、卸売市場法改正に伴う定款の改正などの議案が承認され、現在欠員となっている理事および監事の役員2名の補選については書面決議にて後日決定する。
小川会長は「食肉市場関係者にとって身近な法律である卸売市場法と食品衛生法の改正を受け、ことし6月からの本格実施に向け、最終調整をする時期にあったことから、開設者、衛生当局などとの協議が続いた年となった」と昨年を振り返り、さらに「市場運営という観点からは一昨年以来の豚熱発生が、ついにワクチン接種を行う事態にまで悪化。牛、ワクチン接種豚、ワクチンを打たない豚を分離管理して消毒を強化するなど、大変な対応を実施している中、年明け以降は新型コロナ対策ということで市場機能は保持しつつ、衛生対応を迫られるという、これまでに経験のない事態となった。さらに、消費マインドが冷え切ったことにより、牛枝肉価格は長期間にわたり低下し続けるという、経営環境としても最低の状況にある」と指摘。「こういった困難な時期こそ、会員一丸となって課題に対応する必要があり、本来ならば会員が一堂に会して議論を行う必要があるが、コロナの感染は首都圏、とくに東京周辺では新規感染者がゼロにならないという状況から、今回は極めて少ない人数での開催とさせていただいた」と説明した。
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