在庫増の牛肉、給食に提供・ネット販売・新商品開発支援—補正予算

 農水省は10日、令和2年度補正予算の農林水産関係事業の概要を公表した。
 このうち国産農林水産物等販売促進緊急対策(1,400億3,700万円)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、インバウンドの減少や輸出の停滞などにより、在庫の滞留等が生じている牛肉について、農林漁業団体、品目別団体などが行う販売促進の取り組みを支援するとともに、民間企業や品目間の連携による相乗効果を得るため、統一的なプロモーションを行う。政策目標は余剰在庫の水準低下、価格の維持・回復。
 同事業の支援対象となる取り組みは(1)対象品目に関する農業団体、品目別団体、業界団体などが行う販売促進など(学校給食への提供、ネット販売、デリバリー・テイクアウトなど飲食店と連携した新商品開発、直売所などの地域イベントとの連携)(2)品目横断的な取り組みの企画・立案・実施。
 和牛肉保管在庫支援緊急対策(ALIC事業、499億円8,600万円)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、インバウンドや外食の需要が大幅に低下したことにより、和牛肉の需要が低下して価格が急落し、これに伴って和牛肉在庫が積み上がっており、この状況が続けば、食肉卸売事業者の経営環境のみならず、国内の牛肉生産にも悪影響が及ぶ懸念がある。このため、販売促進に取り組む食肉卸売事業者に対し、新型コロナウイルス感染拡大の影響により積み上がった在庫の保管料などを支援することにより、和牛肉の円滑な流通を図る。併せて、販売促進計画に基づき実際に販売した場合には、その実績に応じて奨励金を交付する。政策目標は、食料・農業・農村基本計画で設定された需要に応じた生産数量目標の達成。
 同事業の内容は(1)新型コロナウイルス感染拡大の影響により積み上がった和牛肉の在庫の解消を図るため、販売促進計画を作成した食肉卸売事業者に対し、当該在庫の保管経費(凍結料、保管料、金利など)を支援する(2)併せて、販売促進計画に基づき実際に販売した場合には、その実績に応じて奨励金を交付することを通じ、在庫の解消に向けた取り組みを支援する(続きは食肉速報に掲載)

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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