京都を中心に食肉小売・卸を展開する銀閣寺大西は16日、シンガポールに食肉専門店を出店した。海外への出店は初。オープン当日には多くの来店があり、にぎわった。2015年2月に京都の輸出用ブランド「Kyoto Beef雅(みやび)」をシンガポールに輸出して以来、同社はバンコク、香港、マカオ、台湾、米国、ドイツ、イタリア、フランス、クロアチアなどに牛肉を輸出。ことし2月には京都市中央食肉市場経由第1号としてタイへ輸出している。
今回の出店はシンガポールでステーキハウスなどを展開する取引先「アストングループ」の要望によるもの。同グループは40店舗を展開するシンガポールの飲食メジャー企業だが、輸出部位はサーロイン、ヒレがメインだった。銀閣寺大西では各国への輸出の際に食べ方やロイン系以外の部位の活用方法についてシェフなどを対象に提案を行ってきたため、現在はロイン系以外の部位の輸出が増えてきているが、「それでは間に合わないくらい輸出量が増えてきた」ことを受け、「食肉専門店として他の部位もおいしいということを伝えたい」との思いも合致し、″カット技術や日本の食文化を含めて輸出する"ため今回の出店に至った。同社からは社員1人を送り、他のスタッフは現地で採用した。
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