兵庫県食肉事業協同組合連合会(平井力会長)は9月28日、神戸市中央区の兵庫県民会館で、小売情報交換会(委員長=後藤幸男・兵庫県立神戸商科大学名誉教授)を開催。県肉連らが兵庫県の担当者を交えて食肉における小売の販売状況などについて意見を交わすもので、今回は主に肉牛が減少する中、どのように食肉を販売していくかについて議論が集中した。
平井力委員は「ブランド牛が400種類もあり、ブランドではなくなってきている。いまは結局おいしい肉が求められており、個人ブランドでも足りなくなってきているところはある」
「例えば海外輸出で、『この農家の肉をもってきてほしい』といわれるようになってきており、個体識別番号が役立っている。ブランドの名前に甘えず、ブランドを絞り込んで掘り起こしていき、少数精鋭でやるべきだ」と強調。
ブランドの活性化について「生産者に対して単に『つくってくれ』ではついてこない。出資をするなどして、業界と官とが一緒になって、ブランドをつくっていかなければならない」とした。
そのほか、素材だけでなく付加価値のある加工、売り方を研究して総菜をつくるなどの工夫が必要だとした意見のほか、神戸ビーフに限らず和牛が高値となっていることから、消費者から「高くて買えない」といった声が上がっているとし、切り落としでステーキをつくるなど、商品開発が求められているとした。