家畜改良センターがこのほどまとめた全国域での種雄牛および繁殖雌牛の遺伝的能力の推移によると、黒毛和種における種雄牛および繁殖雌牛のトレンドは、育種価による評価が展開された1990年代半ばから、多くの形質において、改良の効果および改良速度の向上が認めらた。
形質別には、日齢枝肉重量、枝肉重量およびバラの厚さについて、とくに1998年以降、種雄牛全体と後代数が多い種雄牛(選抜され、供用されていると思われる種雄牛)との間で能力の差が生じてきていることを踏まえると、これら産肉性に関わる形質において優れている種雄牛の利用が進んでいることがうかがわれる。
目次