豪州委員会、豪州肉牛取引の透明性・競争性向上について提言

 豪州競争・消費者委員会(日本の公正取引委員会にあたる組織)はこのほど、肉牛サプライチェーンにおける透明性・競争性向上についての最終報告書を発表した。
 同報告書では、2016年12月に公表された中間報告書に基づき、肉牛産業の構造や農家の収益性、パッカーの動向や肉牛取引の様態などについての現地ヒアリングを踏まえた提言が示されている。まず、気候の違いなどから、北部と南部で肉牛の生産形態は異なるが、それぞれに「競争性を阻害する要素」があるとしている。北部=大規模、粗放的な生産が特徴。肉牛はパッカーとの間で直接取引されるのが一般的で、生産される牛肉の多くは輸出向け。このため、パッカーの立地によって、実質的に独占状態となっている地域がある。南部=大都市近郊で、小規模経営中心。肉牛は近郊の市場(Saleyard)で取引されることが一般的で、生産される牛肉は主に国内市場(小売)向け。このため、小規模農家は農外収入が多く、肉牛生産の収益性が低下している。また、市場への出荷が中心となることから価格交渉力が弱い。これらを踏まえた上で、肉牛取引の透明性・競争性を高めるという観点から、以下に代表されるような提言が示された。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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