一般(社)日本フードサービス協会(JF)の菊地唯夫会長(ロイヤルホールディングス(株)代表取締役会長兼CEO)は13日、都内で開かれた外食産業記者会との懇談会で、業界の課題や今後の取り組みなどを説明した。
この中で菊地会長は、生産性の向上と人手不足の課題への対応について「これまで外食産業は多店舗化を進めてきたが、人口減少や少子高齢化など環境が変化する中、改めて産業のあり方を考えることが必要。今後は、とくに質の成長、付加価値訴求型事業として規模ではなく質の成長を志向すべき。また、この20年間デフレが進み過ぎた一方、生産のイノベーションは起きておらず、外食は我慢している状況。少しずつ付加価値を上げながら対価を上げていくことが必要」とした。原材料確保の課題については「異常気象の影響とともに、中国など新興国の消費拡大に伴い、エビや肉類は他国に買い負ける問題が出てくる。これらの制約がある中、国産ということであれば消費者は高くても買ってくれるので、きちんとした対価を得られる形で持続的成長が期待できる」とし、国産原料に期待を寄せた。