東京ビッグサイトで「第49回食肉産業展2025」が開幕した。11日から14日までの4日間、東京都江東区の東京ビッグサイト東7ホールを会場に、63社223小間が出展している。今回も「FOODEX JAPAN」との同時開催で、世界の食品、飲料が集う総合見本市となる。会期中はフードサービス、流通、商社などバイヤーを中心に多数の来場が見込まれる。初日は開場前から多くの来場者が列をなし、朝から活況を呈した。
同時開催の展示は東展示棟1〜8ホール・南展示棟を使用して、午前10時から午後5時まで(最終日は午後4時半まで)。開催テーマは「肉のサステナビリティーとイノベーション」。食肉加工機械・業務用食品・食材・機器・容器が集い、生産・加工・流通・小売に至るまでの食肉に関わる全ての技術・製品・情報を総合的に発信する。出品内容をみると、人材不足が厳しさを増している現状を受け、歩留まり向上を図ってロス削減を実現する新機種も多い。また、コンタミ問題などを解決する衛生面の改良や安全性向上の取り組みなど、幅広い分野で格段の進化をみせている。
さらに、主催者企画として食肉に関するさまざまなテーマで食肉情報セミナーを出展者セミナー会場(同時開催「FOODEX JAPAN」出展者セミナー内)で開催する。全6講演を予定しており、いずれも受講料は無料で開催されている。各セミナーのテーマと講師は次のとおり。
11日(開催済み)前半 「牛肉、豚肉輸出の現状と各市場の動向について」(講師=農林水産省畜産局食肉鶏卵課食肉需給対策室課長補佐〈食肉貿易班担当〉 藤谷洋平氏)、後半 「畜産物の輸出促進について(牛肉を中心に)」(一般㈳日本畜産物輸出促進協会専務理事 川島俊郎氏)▽12日前半 「物価上昇下の食肉販売の現状と物流2024問題への業界の取組を追う」(公益㈶日本食肉流通センター情報部部長 安藤松太郎氏)、後半 「ミート・ジャーナル特別企画 混迷する時代の明日のミートマーケットを読む」(㈲ブリッジインターナショナル代表 高橋寛氏)▽13日 「食肉産業の即戦力を育成する」(公益㈳全国食肉学校学校長 小原和仁氏)▽14日 「細胞性食品の現状と今後の可能性について」(細胞農業研究機構代表理事 吉富愛望アビガイル氏)。開催時間は前半が午前11〜11時40分、後半が午後3〜3時40分。13日と14日はいずれも午前11〜11時40分。
食肉業界の8団体(日本食肉生産技術開発センター、日本食肉消費総合センター、日本食肉協議会、畜産環境整備機構、全国食肉事業協同組合連合会、日本食肉加工協会、日本ハム・ソーセージ工業協同組合、日本食肉流通センター)と事務局を務める食肉通信社で構成する食肉産業展実行委員会(宮坂亘実行委員長)の主催。開催概要は「食肉産業展」のホームページ(https://www.shokuniku-sangyoten.jp)でも閲覧することができる。
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