「第8回和牛甲子園〜みらいへつなぐ高校牛児の輪〜」(主催=JA全農)が16日、品川グランドホールで開幕した。和牛甲子園は和牛を飼育する全国の農業高校の生徒“高校牛児”のための大会となっており、全国25道府県40校が出場。「将来の担い手候補である高校生の就農意欲の向上」「日本各地で同じ志をもつ高校生同士のネットワークを創出し、意欲と技術の向上を図る」ことを目的に、2日間にわたって開催される同大会では、取組評価部門と枝肉評価部門を競い合い、総合優勝を目指す。大会1日目は、開会式のほか、和牛飼育体験発表会を通して取組評価部門の結果などが発表され、取組評価部門最優秀賞には、岐阜県立加茂農林高等学校が輝いた。
開会式冒頭、JA全農の由井琢也常務は「今回は、初出場となる3校を加え40校、また出品牛は63頭と過去最高の出品頭数となり、非常にうれしく思う。残念ながら、日本の生産者は年々減少している。高校での活動を通して、和牛の素晴らしさを実感していただき、和牛生産を一生の仕事にしたいと思っていただける生徒が1人でも増えてもらえると幸いである。この場を、和牛生産を行う仲間と一緒に共有してもらい、情報交換を行うことで和牛生産の輪を広げてほしい」と呼びかけ、「畜産を取り巻く現状は厳しいが、全農としては和牛の需要を喚起し、将来に残る日本の和牛生産を守っていきたい。この2日間が有意義で充実したものとなることを祈念して開会のあいさつとさせていただく」と述べた。
来賓祝辞の後、福島県立会津農林高等学校の生徒らが選手宣誓を務め「われわれ高校牛児は、活動に協力してくださる地域の方がたや、熱心に指導してくださる先生がたのもと、和牛と共に成長してきた。第8回和牛甲子園に出場できることを心から感謝し、さらに盛り上げていく」と意気込みを示した。
続いて、取組部門の結果発表が行われた。最優秀賞を受賞した加茂農高は、「飛騨Gyu Real〜通知から始まる私たちの日常」をスローガンに掲げ、飼料米を含む新しい配合飼料の給与調査、アニマルウエルフェアと生産性向上の両立の二つの課題に対する取組成果を発表した。
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