平井カンパニー(本社=東京都新宿区、平井智樹社長)は22日、生鮮プロセス研究セミナー「人手不足に備える〜PC(プロセスセンター)・母店方式は解決策になり得るのか〜」を東京都内の新宿コズミックセンターで開催。
現在、小売業界では人手不足をはじめ、採用難や離職率、人件費の上昇に加え、スタッフの高齢化や後任育成難が課題として浮き彫りになっている。一方、商品の品ぞろえと品質の維持など山積する諸問題を有する厳しい業界の現状で、既存店のPC化や母店方式の可能性、メリットとデメリットを多くのPC設計から運用コンサルタントの実績などを持つ2人が講演した。
初めに(株)プラントエンジニアリングオフィスヤマダの山田正作代表取締役が「ミニPCの効果的な活用方法と小売業のニーズの変化」をテーマに「人手不足に関していえば、未就業者の労働力人口は、2013〜24年の10年で、働き盛りの35〜44歳は減っているものの、高齢者も含めると約330万人増加しており、決して働き手がないわけではない。在留資格を持つ外国人労働者の採用なども視野に入れ、まずは自社の勤務形態や職場環境を見直しつつ、設営〜稼働におけるプロセスのメリット・デメリットを考慮し、初手としては小規模かつ売れ筋商品に的を絞った「ミニPC」の設営を推奨している」と、現在の業界の課題点とPC化の可能性を語った。
続いて、(有)アクセルの立木寛之代表取締役が「なぜPC・母店方式なのか?〜いまそして将来を見据え、迫られる選択と集中〜」をテーマに講演し「他店の成功事例を踏襲するにしても、それぞれのスーパーマーケットチェーン・小売店で置かれた状況や環境が違う中、PC化を進めるか否かの選択で未来を必ず良い方向に変えられる模範解答は、同じ環境・条件を整えることがネックとなり限りなくないに等しい。そこでわれわれのこれまでのさまざまな経験が、少しでも失敗のリスクを減らせる一助となれればうれしい」とセミナーテーマの将来性と展望を述べた。
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