世界各国のバイヤーが集まり、日本式の競りで各地の和牛を競り落とすイベント「ジャパニーズ和牛ワールドオークション」が6日、兵庫県姫路市の和牛マスター食肉センター(姫路市食肉地方卸売市場)で開催された。和牛マスター輸出拡大コンソーシアム(会長=池田政隆・姫路畜産荷受(株)社長)が取り組むもので、昨年に続き2回目の開催。世界14カ国からおよそ100人のバイヤーが参集した。地元の「神戸ビーフ」のほか「松阪牛」「近江牛」などの地域ブランドや「尾崎牛」「のざき牛」などの個人ブランドなど合わせて全国各地15種類のブランド和牛計62頭が出品された。
開催にあたっては実行委員長であるエスフーズ(株)の村上真之助社長が「生産者の皆さんがさらに良い牛を作れるように、支援をお願いしたい。Enjoy World Auction!」と呼びかけた。競りは和牛を愛する海外バイヤーの熱気に包まれ、時折歓声があがるなど大いに盛り上がり、高値落札が相次いだ。
同イベントは競り体験だけでなく、前夜祭がホテル日航姫路で行われ「着物ブッチャー」として、海外を中心に和牛のカット方法をプレゼンテーションしている渡辺麻莉夏さんが、カットパフォーマンスを披露したほか「ふらの和牛」「奈義和牛」「佐賀牛」「うしの中山牛」のステーキ食べ比べを実施。また黒枝豆や塩、のりなどの特産品ブースが用意され、県内の名産が紹介された。そのほか3日に発生した台湾地震の復興のための義援金として、台湾の財団法人賑災基金会あてに500万円がエスフーズから贈られ、台湾の代表者に目録が手渡された。オークション終了後には、「花見の宴」が開催され「お花見」を体験。井寄牧場の和牛2頭を展示したほか、桜をみながら喫食を楽しんだ。日本文化とともに和牛を知ってもらいたいという思いが体現されたイベントとなった。
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