全国食肉センター協議会は16日、群馬県佐波郡の公益㈳全国食肉学校で令和5年度(第43回)豚枝肉カッティング共励会全国大会を開催した。同共励会は、部分肉流通の広域化に対応するため、豚枝肉カッティング技術を競い、食肉センター従業員の技術や品質・衛生管理を向上させることを目的とする。豚枝肉1頭の分割から整形に至るまでの処理技術が問われるが、スピードとの両立も必要。日頃のカット業務では脱骨や整形などを分担している企業も多いため、より総合的な技能が求められる。
全国から集った食肉事業に関わる15人の選手が競技を終え、審査の結果、(株)北海道畜産公社早来工場(㈲道央興産)の岡田翔太さんが農水省畜産局長賞(最優秀賞1席)を受賞した。岡田さんは所要時間が最も短く、カッティングの質でも評価が高く、500点満点中の449点を記録。これを受けて、「これで終わりではなく、北海道のレベルを上げていくためにこれから指導もしていきたい」とコメントした。
共励会の後には高崎市の高崎ワシントンホテルプラザで褒賞授与式および懇親会が行われた。冒頭、同協議会の種田典生常務理事が「体験した人にしか分からない、非常に貴重な経験になったと思う。少しでも歩留まりを向上させるなど、各会社のためになるよう、皆さんにはますます努力していただきたい」とあいさつ。審査講評の際には、全国食肉学校教務部の田中智洋講師が「国外の豚肉と競う上では、皆さんの技術が競争力になる。技術を生かし、次の世代に引き継ぎ、この業界をさらに盛り上げてほしい」と述べた。
農水省畜産局長賞以外の受賞者は次のとおり。なお、各賞に加え、選手全員に全国食肉センター協議会会長賞が贈られている(続きは食肉速報に掲載)
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