今シーズン3件の発生踏まえ、鳥フル等家畜防疫対策本部開催

 自民党の鳥インフルエンザ等家畜防疫対策本部が1日、党内で開催された。会議では、今シーズンにおける高病原性鳥インフルエンザ3件の発生を踏まえ、議論が行われた。冒頭、江藤拓総合農林政策調査会長は「鳥インフルエンザに関しては、昨年大変であったことはいうまでもないと思う。国民生活においても、卵価の高騰に関連して、卵を使う業界関係者も大変苦しい思いをした。政府をあげて、物価高騰対策に取り組んでいる最中であるので、われわれもしっかり対応していかなければいけない」と述べた。続いて、葉梨康弘鳥インフルエンザ等家畜防疫対策本部長は「ロシアのシベリアのウイルスがどんどん強くなっており、日本やヨーロッパに侵略してきている状況である。緊張感をもって取り組んでいかなければいけない」と話した。
 次に、農水省が家畜の伝染性疾病の発生状況を説明。今シーズンの家禽農場における高病原性鳥インフルエンザ発生状況は、11月25日の佐賀県鹿島市での発生に続き、茨城県、埼玉県と、現在3件の事例が確認されている。野鳥においては、38事例の発生状況となっている。また、農場の分割管理について、県を通じて相談があった農場は家禽においては63事例(うち採卵鶏51事例、肉用鶏7事例、その他5事例)、さらに養豚においては11事例受けている。令和5年度補正予算および6年度当初予算では農場の分割管理に要する追加的な費用に対する支援を措置・要求しているところであるとした。
 会議に参加した議員からは「現場では、昨シーズンの経験を教訓とし、先行して前向きに取り組みを進めている。国の支援措置に関しても、このような努力が報われる対応をお願いしたい」と要望があがった。また、佐賀県の古川康議員は、「今回の佐賀県での鳥インフルエンザの発生に関して、埋却地をもともと予定していた場所が、掘れば水が出る状況で、あらかじめ確保していてもスムーズに進まないこともあるため、その点での指導も必要。また、焼却施設についても、対応時間がかかるということから、民間の施設にお願いしたときいている」と意見を述べた。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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