第7回全国但馬牛枝肉共進会が12日、神戸市中央卸売市場西部市場で開催された。4年に1度開かれ「但馬牛のオリンピック」とも呼ばれる名誉ある共進会だが、一定の役割を果たしたとして、7回目を迎える今回で終了する。有終の美を飾る今回は、平均販売単価がキロあたり5,297円と驚くべき高値を形成した。「神戸ビーフ」の引き合いが海外やインバウンド需要、ふるさと納税などで強まっていることに加え、出品牛全体の仕上がりが良かったことによるもの。
出品されたのは但馬牛雌47頭、去勢53頭の計100頭。兵庫県産が中心だが、三重県、佐賀県など県外の但馬牛も集まった。このうち、雌牛の名誉賞には前川学さん出品牛を、去勢牛は山崎純子さん出品牛を選出。前者は9,030円で兵庫県の食肉卸・小売(有)太田家が、後者は1万2,040円で兵庫県の食肉卸(有)とうげが落札した。
前川さんは、但馬牛120頭を飼養。このうち繁殖母牛は50頭で、一貫経営を行っている。名誉賞受賞牛は自家産で、出荷時は若干小さいものの、腹回りが太く、受賞に期待を寄せていた。「ことしは入賞が続いていて、もしかしたらとは思っていた。引き続き頭数を増やして頑張りたい」と喜びを語った。
山崎さんは但馬牛肥育のみ300頭を飼養。子息の山崎大地さんは「大変うれしい。この共進会にとくに賭けており、名誉賞を狙っていた」と話す。出荷時については「抜群に肥えていた。背幅もあってお尻も大きく、これぞ肉牛というきれいな体形だった。枝肉も予想どおり肉も良くて、脂も良さそうな、ことし一番といっても良い大満足の仕上がり。繁殖農家の育成が良くて、うまくかみあった」と喜びを語った。そのほかの入賞牛の出品者は次のとおり(続きは食肉速報に掲載)
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