日本生ハム協会が「生ハムエキスパートマニュアル」の出版記念式典

 一般(社)日本生ハム協会は21日、「生ハムエキスパート(コルタドールとソムリエ)マニュアル」の出版記念式典をスペイン大使館公邸で開催した。
 今回出版したマニュアル本では、生ハムの品質評価に(1)感覚(2)カッティングの二つの重要な技術があることを解説している。感覚に関する技術では、生ハムを味わうためには、味覚の五つの味(甘味、塩味、酸味、苦味、うまみ)だけでなく、味覚以外の視覚、触覚、嗅覚が大変重要である。そのうち嗅覚、香りがとても大切だ。ワインのソムリエの技術が必要で、これは、生ハムが長期熟成により常温で形成するメイラード反応に大きく影響されるが、そのメイラード反応により生成される香りなどを評価する技術だ。カッティング技術では、コルタドールの技術がとても重要とされ、おいしく生ハムを味わうための必要不可欠な技術である。このマニュアルは、その二つの技術を見事に解説した生ハムの唯一の本だといえる。さらに、生ハムの食文化の歴史、テイスティング方法、栄養的価値などを解き明かしており、プロだけでなく、一般の消費者も正しい知識を得ることができるものになっており、26日から販売する。
 式典冒頭、フィデル・センダゴルタ駐日スペイン大使や、スペイン大使館経済商務部のフェルアンド・エルナンデス所長らによる祝辞のほか、同協会最高顧問である服部津貴子氏、花田利喜専務理事(アトム(株)代表取締役)があいさつを行った。フィデル・センダゴルタ駐日スペイン大使は「熟成生ハムやイベリコ豚肉加工品に関していうと、日本は現在拡大中の市場である。そのポテンシャルははるかに大きく、今回のイベントが輸出拡大に貢献するものであることは間違いない」と述べ、協会への謝意を示した。花田専務理事は「生ハムを目にすることはあっても、正式に勉強して、カッティング、衛生管理やつくり方などを知っている日本人は少ない。この教本で知識を高め、われわれとともにしっかり広めていってほしい」と話した。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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