鹿児島県の塩田康一知事(写真左)は19日、角田秀穂農林水産大臣政務官(写真右)を訪問。食料安全保障の強化、農業における生産資材価格高騰に対する支援、家畜伝染病予防対策の充実・強化に関して要請した。
塩田県知事は「生産資材価格の高騰に対する対応が急務となっている。ロシアによるウクライナ侵攻などにより、この影響が長期化しており、食料安全保障の観点からも支援が重要である」と説明。高病原性鳥インフルエンザのまん延防止対策などの強化にかかわる提案事項では、(1)発生農場の感染源・感染経路を早期に解明するとともに適切な対応策を講じること(2)消費・安全対策交付金などの支援対象拡充等(3)経営再建に向けた支援措置の拡充(4)防疫措置に伴い、近隣住民の生活に支障が起きた場合の財政支援—などが盛り込まれた。
角田政務官は「鳥インフルエンザの対応も、知事が前線に立ち大変な思いをしてきたと思う。昨今の生産資材の価格高騰など、これから20年先の農業をどのように展開していくか、この半年かけて精力的に議論する中で、食料安全保障をいかに確保していくかが非常に大きな課題となっている。農業を持続していくためには、農家が継続することができるための価格転嫁も指摘されている。農水省としても、地元の農家の人たちが安心して営業できるよう、国民全体の理解を深めるための努力は、積極的に行っていこうとしている。地元と連携しながら進めていきたい」と述べた。
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