近畿大学精物理工学部(和歌山県紀の川市)食品安全工学科の白木琢磨准教授らの研究グループは、三元豚を効果的に霜降りにする「アミノ酸比率法」を用いた飼養技術を改良し、汎用性の高い配合飼料の開発に成功した。
通常、配合飼料で肥育した三元豚のロースでは粗脂肪が4%程度であるのに対し、研究チームがアミノ酸比率法を用いて設計した飼料で肥育した場合、ロースの粗脂肪が8%程度まで上昇し、みた目にもロースが霜降りになることが分かった。この成果を基に、「豚肉における脂肪交雑向上のための飼養技術のガイドライン〜アミノ酸比率法の導入〜」を作成し、日本全国の畜産関連団体に普及活動を行う。令和5年度には、一般農家における大規模実証試験も予定しており、国産豚肉の高品質化による国際競走力アップに向けて大きな前進が期待される。
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