かねてから建設が進められていた高知市海老ノ丸の新食肉センターは25日、処理工場棟の落成式を実施した。HACCP基準に即したセンターとして一新され、衛生面は大幅に向上。輸出にも対応可能な施設であり、土佐あかうしなど同県ブランド牛振興の拠点としての飛躍が期待される。
同施設は「高知県広域食肉センター」として永年にわたり操業を続けてきたが、施設の老朽化により、平成29年にセンターの廃止が決定された。その上で、県、JAグループ、食肉事業組合が出資する新会社を設立し、運営においても体制が一新。運営計画、施設の仕様などについて協議が重ねられてきた。と畜の手数料のみの収益体制であった旧施設から、新会社では枝肉せり、部分肉加工や卸売などまで事業領域が拡大。収益性の向上が期待されている。
新センター開設にあたり、施設名は「ミートプロこうち」に決定。建物延べ床面積は4086.79平方mと、旧施設の3,690.76平方mから増床。HACCP基準を満たした建物であり、東南アジア向けにも輸出対応可能となったことで、将来的な土佐あか牛をはじめとするブランド牛の海外輸出も見据えている。と畜可能頭数は週2回、1日37頭。また、従来、枝肉せりは、手ぜりで行われていたが、新施設ではせり機を導入。モニターで出品枝肉を確認しながらせりを行う。
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