全国食肉事業協同組合連合会(河原光雄会長)は23〜24日、令和4年度食肉加工製造技術研修会を静岡県富士市の加工肉専門店・グロースヴァルトSANOで開催した。
以前は初級者向け・中級者向けを別々にして年に2回実施するのが通例となっていたが、新型コロナの影響で3年ぶりの開催となり、初級と中級に分けず、一度にまとめて2日間にわたる研修が行われた。低需要部位の有効活用による高付加価値製品の開発、販売品目の多様化に伴う経営力向上、商品化技術の普及などを目的としたもの。
開会のあいさつでは、全肉連の原田勉事務局長が「とても好評の研修会で、参加希望者は早い段階で定員に達した。以前開催した研修会を受けた人がその後新たに開業したという前例もあるように、今回参加する皆さんにとっても今後の取り組みにつながるといい。本場の大会で賞をとるなど優秀な方がたを講師に迎えたこの機会に、製造体験を通じて技術を習得してほしい」と話した。
今回講師を務めたのは、(有)グロースヴァルトの社長で一般(社)全国食肉製品文化協会の会長でもある佐野友俊氏、同社の専務取締役で同協会の専務理事でもある佐野弘行氏、(有)ぐるめくにひろの松澤州紘社長、シュタンベルクの久保弘樹氏(右端)の計4人。このうち佐野会長が代表して、「最近は異業種で食肉加工に新規参入する例も増えているが、ハム・ソーセージ製品をつくるにはしっかりとした肉の知識が必要。食肉店に生まれた人や永年務めている人には肉をみる目が備わっているため、皆さんはこの世界のエリートだ。いままで培ってきた知識を役立たせることができる素晴らしい仕事だと思うので、ぜひ皆さんに取り組んでほしい」と述べた。
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