自民党の畜産・酪農対策委員会が13日開催され、令和5年度畜産物価格および関連対策について決議案が示され、これを了承。引き続き開催された総合農林政策調査会、農林部会合同会議で報告された。
肉用子牛の保証基準価格は、黒毛和種が55万6千円(前年度価格54万1千円)、褐毛和種50万7千円(49万8千円)、その他肉専用種32万5千円(32万円)と増額。一方、乳用種は16万4千円、交雑種は27万4千円と前年同額となった。合理化目標価格においても、黒毛和種43万9千円(42万9千円)、褐毛和種40万円(39万5千円)、その他肉専用種25万6千円(25万3千円)と前年から増額となったが、乳用種については11万円、交雑種は21万6千円と価格は据え置きとなった。
令和5年度ALIC事業のうち緊急対策では、新たに、素畜価格が高い肥育牛が出荷される期間にあたる和牛肥育経営を支援する観点から、増加した冷凍を冷蔵中心の和牛肉流通に段階的に戻すため、食肉事業者が行う産地と連携した需要開拓の取り組みに対して奨励金を交付する「和牛肉の需要開拓支援(組換新規)」が創設され、40億5千万円の予算額が示された。「配合飼料価格安定制度のつなぎ搬出金の準備」では、最大79億円を計上。配合飼料価格高騰緊急対策(補正103億円)に対する民間の積み立てがなされるまでの間、つなぎとなる搬出金を準備する。「災害・家畜疾病等への対策(組換)」では36億円(46億円)が計上され、自然災害、家畜疾病などにより被害を受けた畜産農家の経営再開・継続に向けて、政府の方針と協調して支援を実施するとともに、家畜疾病互助基金の造成、基金加入農家に対する衛生指導、非常用電源を地域で計画的に導入する取り組みを支援する。
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