農水省は5日、2022年1〜6月(上半期)の農林水産物.食品の輸出額を公表した。22年上半期の輸出額は6,525億円(13.1%増)と、前年同期額より754億円増加となった。
主な要因として、欧米を中心に外食需要が回復したこと、小売店向けやEC販売などの新たな販路への販売が堅調だったことなどから、農産物、林産物、水産物ともに多くの品目で輸出額が伸び、総額も伸びた。国.地域別では、米国向けの伸びが大きい。なお、円安は一般的に輸出へ好影響を与えるが、輸入原材料.生産資材、輸送費の高騰などが、輸出事業者に大きな負担となっている。さらに、日本政府が政府一体で進めてきた輸出拡大の取り組み(輸出証明書の円滑な発行、輸出先国との規制交渉の進展など)も輸出をあと押しした。
一方、品目別にみると鶏肉は7億8,100万円(1.0%増)と微増であったが、牛肉は213億8,300万円(5.2%減)、豚肉は10億7,800万円(14.0%減)と減少した。アジア向けは、香港での外食規制の影響が出ている。米国向けに関しては、低関税枠を超過した影響やインフレにより消費者の購買意欲の低下が5〜6月の輸出減少につながっているという。
目次