家畜改良事業団は6月28日、都内で第52回定時総会を開き、令和3年度決算報告ならびに4年度事業計画などの全議案を原案どおり承認した。役員改選では新理事長に富田育稔氏(学識経験者)を選出。副理事長に杉井拳氏(栃木県農政部畜産振興課長)、専務理事には高橋勉氏(学識経験者)を選任した。
3年度事業報告として、3年度の凍結精液配布本数は、肉用牛精液が68万7,242本(前年度比3.4%減)、乳用牛精液が17万7,689本(同17.1%減)、合計86万4,931本(同6.6%減)となった。肉用牛の性選別精液は、利用価値が理解され始め3万1,794本と前期比33.8%増加した。体外受精卵の配布個数は、コロナ禍での生産の一部縮小により減少したが、受胎率の向上等により需要が回復し、前年度比25.9%増の2万9,783個となった。
4年度事業計画では、わが国の乳・肉用牛の改良増殖の推進に寄与するため、優良な乳用種雄牛・肉用種雄牛の造成に努め、生産基盤の強化に資する凍結精液・体外受精卵の供給に努めるとともに、牛群検定の普及拡大・遺伝子型検査・家畜改良技術研究の推進、個体識別事業の着実な実施などを図っていく。なお、凍結精液は、肉用牛精液71万300本、乳用牛精液20万700本の計91万1,000本、体外受精卵の配布計画は2万9,200個としている。
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