公益(社)中央畜産会(森山裕会長)は23日、東京・千代田区の都市センターホテルで令和4年度定時総会を開き、3年度事業報告および決算、4年度事業計画など上程議案を原案どおり承認した。任期満了に伴う役員改選では、森山裕会長を再任。また、専務理事には近藤康二氏を選任した。
冒頭、森山会長(写真)は「国内の新型コロナウイルスの感染は、ワクチンの効果もあってか落ち着いた動きをしているが、世界全体では、人材不足から製造業の操業停止による商品の縮小、物流コストの高騰などの影響が出ている。こうした中、ロシアによるウクライナ侵略は、さらに世界状況に大きな影響をもたらし現在も続いている。とくに小麦をはじめとする穀物の不足、原油の国際価格の高騰などが継続している。そして、24年ぶりのかつてない円安という状況もあり、日常生活においても、卸売価格の高騰に加え、食料品をはじめとした物価が上昇している」「このような状況において、国内の農業・食料を輸入に頼る現実にどのように対応していくか、食料安全保障の観点から農地の有効活用、品種改良の推進など基本に立ち返るしっかりとした議論を進めていく必要がある」と語った。さらに来賓を代表して農水省の森健畜産局長が祝辞を述べた。
4年事業計画は「畜産農家に対する畜産経営・技術にかかわる支援・指導のための事業」「畜産経営資金の利子低減や家畜・畜産物の衛生対策等を通じて安定的な畜産経営の推進を図る事業」「家畜・畜産物の衛生対策等にかかわる支援・指導のための事業」「家畜・畜産物の生産・流通・消費に関する調査・研究、情報提供、および知識の普及・啓発を図る事業」に取り組む。
目次