一般(社)日本ハンバーグ・ハンバーガー協会(宮下建治会長、写真)は21日、第11回定時総会を開催。解散にかかわる特別決議を付議し、解散することとなった。解散にあたり、昭和48年の設立以来49年にわたって同協会の業務の実施に協力・支援してもらった関係者に感謝するため、東京都目黒区のホテル雅叙園東京で「お礼の会」を開催した。
お礼の会は塩島勉専務理事の進行で始まり、冒頭、宮下会長は、「当協会は昭和48年3月、日本ハンバーグ工業会と日本ハンバーガー・チェーン・アソシエーションが合併し、同年8月には社団法人の認可を得て、業務活動をスタートした。この間、約50年にわたり、牛肉の輸入自由化前は輸入牛肉の共同購入を、自由化後は農畜産業振興機構の支援による食肉加工施設整備等リース事業を業務の中心に、ハンバーグ類やハンバーガーの品質の向上、普及啓発などの業務を実施してきた。現在、量販店などでは多種類のハンバーグ類が陳列されており、食肉加工事業者以外の製品も多くみかける。ハンバーグ市場についても、海外からの進出業者も含め、さまざまなコンセプトのチェーン店が増えている」
「このような中で、子供をもつ親を対象とした最近のアンケート調査によると、ハンバーグは昭和生まれで3位、平成生まれで4位と、食卓における安定した人気メニューとなり、別の調査では、子供が大好きな外食チェーンでは圧倒的にハンバーガーチェーンがトップという結果が報告されている。当協会は本日解散するが、ハンバーグ類やハンバーガー市場の現状において、協会の事業活動が国内の消費者の健康な体づくりや、心豊かな食生活の価値創造と、業界の発展に多少なりとも貢献できていれば幸いだ。これまで約半世紀にわたる関係者の温かい支援・協力に心から感謝する」とあいさつ。
来賓を代表して農水省の森健畜産局長は、「設立以降、長きにわたる歴史に幕を閉じることに感慨深いものがある。国内ではハンバーグやハンバーガーが幅広い世代に食され、食卓に欠かせない食品の一つとして普及・定着していることからも、協会が業界発展に果たしてきた功績に敬意を表す。最近の食肉情勢は、まん延防止等重点措置が解除されたことで緩やかに経済活動が活発になり、外食需要も回復傾向となっている。さらに水際対策の緩和で外国人観光客の受け入れも再開していることから、今後の需要環境の改善が進むことに期待している」と述べた。
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